STANDARDで聴くジャズ
お馴染みのスタンダード曲からジャズを聴いてみよう。
同じスタンダードの曲が演奏するミュージシャンによってどう料理されるのか、その違いを楽しもう。
枯葉(Autumn Leaves)
親しみやすいマイナー調のこの曲は多くのジャズマンに好んで取り上げられるシャンソンの名曲です。
ジャズを演奏する初心者にとっても練習曲として取り上げられます。
ここではマイルス、ビル・エバンス、ウィントン・ケリーの3枚を紹介します。
キャノンボール・アダレイ
「サムシングエルス」
このアルバムのリーダーはキャノンボール・アダレイになっているが、実質上はマイルスがリーダーのようなものだといわれている。
この枯葉はスローなテンポで演奏される。ハンクジョーンズのピアノに注目
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Somethin' Else Cannonball Adderley

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ビル・エバンス
「ポートレイト・イン・ジャズ」
「枯葉」本来の持ち味を超越したジャズ史上最高傑作。全体的にクールな、しかし熱い「青い炎」とも形容できる演奏が繰り広げられる。
ベースのスコット・ラファロのプレイにも注目したい。
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Portrait in Jazz Bill Evans Trio Scott LaFaro

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ウィントン・ケリー
「枯葉」
ウィントン・ケリーの枯葉はのびのびと、しかも歯切れのよい演奏を聞かせてくれる。
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枯葉 ウィントン・ケリー ポール・チェンバース サム・ジョーンズ

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マイ・フェイバリット・シングス
映画「サウンド・オブ・ミュージック」に使われた名曲です。JR東海の京都のCMにも使われていますね。
ドン・フリードマン
ビルエバンスの影響をうけたといわれるドン・フリードマン。しかし今は完全に自身のスタイルを確立している。けっして大物ではないが、通好みの渋い演奏を聴かせてくれる。
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マイ・フェイバリット・シングス(紙ジャケット仕様)
ドン・フリードマン・トリオ ドン・フリードマン ジョージ・ムラーツ

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ジョンコルトレーン
コルトレーンによる熱く、切ないソロが繰り広げられる。
難解なアルバムも多いコルトレーンだが、この一枚は初心者にも比較的とっつきやすい。
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My Favorite Things John Coltrane

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ビルエバンス
この名曲もビル・エバンスの手にかかると、このような完全な芸術作品にしあがってしまう。
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The Solo Sessions, Vol. 1
Bill Evans

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フライミートゥーザムーン
この曲は幾度となくテレビのコマーシャルにも使われているので、この曲のメロディを聴くと「どこかで聞いたことがある」と思う人もいるでしょう。
アストラッド・ジルベルト
ヘタ上手系のアストラッド・ジルベルトのボーカルがこころを和ませてくれる。
ボサノバは彼女のような歌い方が一番あっているのかも。
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ベスト・ヒッツ アストラッド・ジルベルト

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オスカーピーターソン
惜しくもつい最近、他界したオスカーピーターソン。今回はこの曲をちょっと変則的なアレンジで料理し、持ち前のテクニックを存分に発揮している。
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酒とバラの日々~ベスト・オブ・オスカー・ピーターソン
オスカー・ピーターソン

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ケニードリュー
曲の導入部でのベース奏者、ペデルセンとの掛け合いが素晴らしい。
イン・テンポになってからもドライブ感のある最高の演奏が繰り広げられる。
「フライミー」の一押し
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バイ・リクエスト
ケニー・ドリュー ニールス・ペデルセン エド・シグペン

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グリーン・ドルフィン・ストリート
1947年に製作された「大地は怒る」というあまり有名ではない映画のテーマとして作曲された。マイルス・ディビスが好んで演奏したことからジャズのスタンダードとなり多くのジャズマンの演奏が残されている。
ウィントン・ケリー
ジャズのお手本のような演奏。いつものケーリー節がノリノリに炸裂し聞いていて最高に楽しい。
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ケリー・ブルー(+2) ウィントン・ケリー ポール・チェンバース ジミー・コブ

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ウォルタービショップJR
このアルバムがなぜか日本で大ヒット(スマッシュヒット)したウォルタービショップ、
この「グリーンドルフィンストリート」ではソロ途中で4拍のリズムでアドリブをとる。
ウィントン・ケリーのソロと聞き比べると面白い。
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スピーク・ロウ+3
ウォルター・ビショップJr. ジミー・ギャルソン G.T.ホーガン

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スタン・ゲッツ
スタン・ゲッツが晩年に名手ケニー・バロンとデュオで行なったライブ版での演奏。
こま鼠のようにちょこまかと鍵盤の上を走るケニー・バロンの指の動きが素晴らしい。
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People Time Stan Getz with Kenny Barron

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あなたと夜と音楽と
大人の雰囲気ただようロマンティックな曲調と題名。
女性を口説きたい時にはぴったりのムードあふれる名曲だ。
ビルエバンス
ビルエバンスらしい品のある演奏。すわり心地のよいソファに座ってブランデーなどを傾けながらゆっくりと聴きたいアルバムでもある。
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On Green Dolphin Street
Bill Evans

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ハンプトン・ホーズ
上に紹介したビル・エバンスとはうって変わってアップテンポでどんどんと弾きまくるスタイルの演奏。ここでもハンプトン・ホーズ得意のブルージーで威勢のよいスピリッツがみなぎっている。
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ザ・トリオ Vol.2(紙ジャケット仕様)
ハンプトン・ホーズ レッド・ミッチェル チャック・トンプソン

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チェット・ベイカー
スローでけだるく、退廃的雰囲気の漂う演奏。チェット・ベイカーの中性的なボーカルを楽しみたい。
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Chet
Chet Baker

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オールザシングス・ユーアー
ミュージカル「五月にしては暖かい」のために書かれた曲。もっとも良く演奏されるスタンダードのひとつといってもよい。
転調を繰り返す曲のため演奏するのは難しいが多くのミュージシャンが名演を残している。
ビルエバンス
ビルエバンスによるソロの名演、ゆっくりとしたテンポからだんだんと盛り上げていくプロセスも楽しみたい。
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The Solo Sessions, Vol. 2 Bill Evans

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キースジャレット
キースジャレットのもつ世界観とこの曲のもつ曲調がみごとにとけあった名演。
演奏中に聞こえるキースの雄たけびが、気になるひとは気になるかも。
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Standards, Vol. 1
Keith Jarrett Trio

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ジョーパス
ギター一本でメロディ、コード、ベースなどをたくみに織り交ぜて、ここまでできるというすごい演奏。ギターソロにも関わらず、ドライブ感、グルーブ感がひしひしと伝わってくる。
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ヴァーチュオーゾ
ジョー・パス

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